私の考え

平成27年度税制改正 ~改正の趣旨・考え方~(2015年2月13日)

 昨年12月30日に平成27年度与党税制改正大綱が決定・公表されました。

 2年余り前の政権交代後、「大胆な金融緩和」「機動的な財政出動」「民間投資を喚起する成長戦略」の3本の矢からなるアベノミクスを推進し、税制面においても平成25年度・26年度の税制改正を通じて、賃金引き上げや設備投資を促進する措置を講じてきました。
 その結果、日本経済は成長期の牽引力であった輸出が復活し、生産拠点の国内回帰も生まれ、株価の上昇・資産価値の回復や物価上昇の流れは資金を動かす力になり、商品やサービス・営業の改善への投資も始まり、高水準の経常利益を実現する企業も多くなり雇用・所得環境にも良い数値が見られるなど、景気の回復基調が見られます。

 他方、足下では円安の影響で輸入物資が上昇したり、昨年4月の消費税3%の引き上げにより消費が落ち込み、地方や中小企業では仕事は増えても物価上昇の足の方が速く、今が回復への一番苦しい胸突き八丁で、ばらつきはあるもののアベノミクスの成果は実感できていない現状です。
 そこで、安倍内閣はこのような現状を克服するため、消費税率10%への引上げ時期を1年半延長し、経済再生と財政健全化を両方とも実現させる方策を採りました。この一年間の物価上昇を吸収できる今年の春の賃金引上げも期待され、長い間続いた実質賃金の低下にもストップが掛かってきます。更に来年春の賃上げまで実現すれば国民経済の6割を占める消費も復活し景気の回復の道は確かなものになると思います。

 このような観点から平成27年度から大胆な法人税改革に取り組みました。経済の好循環実現を力強く後押しするため、向こう数年間でドイツ並みの水準を目指し、実効税率の引下げを先行させたうえ課税ベースの拡大により財源の確保にも留意しました。

 鹿児島など地方においては、先ほど述べたように経済の好循環の芽が生まれているものの厳しい状況が続いています。税制調査会の議論の場で、私は特に「アクセルとブレーキを同時に踏むことのないよう、地域を牽引する中堅・中小企業に配慮が必要だ」と強く主張し、その結果、外形標準課税の拡充に際して、負担増が見込まれる中堅企業に対する激変緩和措置や賃金を引き上げた企業への特例を実現しました。鹿児島1区にある中堅企業の方々に景気回復の先頭に立って頑張って頂きたいと思います。

○法人税改革の主な改正事項
1.法人実効税率の引下げ
2.所得拡大促進税制の拡充
3.中小企業者・協同組合等に係る軽減税率の維持、欠損金の繰越控除の税制上の配慮、中小法人への外形拡大の阻止
4.外形標準課税の拡充における賃上げ企業への特例、中堅企業への特例
5.事業承継税制の拡充
6.研究開発税制の強化・重点化
7.中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例の延長(平成26年度)
8.中小企業投資促進税制の拡充・延長(平成26年度)
9.交際費課税の特例措置の拡充・延長(平成26年度)

 また、現在日本は急速な人口減少局面にあります。地方から首都圏への人口流出も著しい状況です。鹿児島県の人口167万人も2040年には40万人ほぼ確実に減少する厳しい状況にあります。このような構造的な課題を解決するよう、一極集中の是正を図り、地方に魅力のある仕事を創る税制などを創設しました。

○地方創生を促進する税制
1.地方における企業の拠点強化を促進する特例措置の創設
2.ふるさと納税の拡充と手続きの簡素化

 長寿社会になり、高齢者に資産が集中し年齢も上がっていることを考慮し、直系親族からの贈与に非課税枠を創設・拡充し、消費を促進するための税制を工夫しました。

○若年世代の消費を促進する贈与に係る税制
1.住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置の延長等
2.教育資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置の拡充・延長
3.結婚・子育て資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置の創設

 最後に、今まさにデフレ脱却・経済再生・地方創生・財政健全化に向けての正念場を迎えています。税制を含めあらゆる政策を総動員しなければなりません。私も全力を挙げて頑張りますが、皆さまにおかれましてもこれらの政策を活用し、また多数のご意見を頂ければ幸いです。

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