私の考え

桜島の大規模・巨大噴火に備えて(2014年11月27日)

 最近桜島の噴火が毎日のように起こり、鹿児島市にも灰が大量に降る日が多くなっています。桜島の大正大噴火から100年が経過し、大正大噴火で放出されたマグマがその後90%を超えて溜まってきている状況です。ここ10年間で大正噴火級の大噴火がいつ起こっても不思議ではない状況に入っています。

 本年9月に山岳史上、最も大きい被害を出した御嶽山の噴火がありました。二度とこのような痛ましい被害が起こることのないよう、噴火予知の体制を整備し、当局が得た情報を周辺地域の方々、自治体に迅速に正確に伝えることを徹底しなければなりません。被害に遭われた方々に対し、心より御冥福と御見舞いをお祈り申し上げます。

 桜島の大正大噴火の規模は御嶽山噴火の規模と比べると、実に500倍ともいわれています。もし、大正大噴火級の噴火が桜島で起こったとするならば、桜島はもとより鹿児島市をはじめとする桜島周辺の市町村は甚大な被害を受けることが予想されます。例えば、交通の麻痺、電気水道などの生活インフラの遮断、連鎖しておこる食料品の未達、火山礫による人間・車体・家屋への被害、何より桜島周辺の集落は壊滅的な被害を受けるでしょう。しっかりとした対策が急務です。

 私が国政に復帰した後、鹿児島市・霧島市・垂水市・鹿屋市の4市で構成される協議会の要望を受けました。私は、この課題を真剣に受け止め、4市の要望を実現させようと努力してまいりました。中でも昨年度は、無理だとされた現在2箇所ある火山観測坑道をもう1箇所増やす予算を確保しました。この観測坑道は桜島に対するマグマの入り口となる場所に設置されるもので、早期の噴火予知にとって極めて重要な施設です。
 また、降灰除去車両(いわゆるロードスイーパー)整備について、鹿児島市が購入しやすいよう運用ルールの変更をしました。その他、周辺道路の整備等、4市が要望したことはほぼ100%の実現を図りました。

 また、27年度予算要求においても、4市の要望に応え、桜島を富士山と並ぶ火山対策の取りまとめのために被害予測調査モデルに位置付ける概算要求を提出し、市内最大の河頭浄水場の火山灰対策の関係予算確保や2台目のプールクリーナーを各学校に配備するよう各役所に強く働きかけています。
 今後ますます、桜島火山の噴火の危険性が高まる中、県や市と連携し国の協力を得て、この重要な課題に取り組んでまいります。

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