民主政権の癖と恐ろしい本質(2011年11月8日)
民主政権が、このまま続けば日本崩壊は益々進んでいく。財源のない空手形のマニュフェストで始まった政権交代から二年余り。鳩山、菅、野田と総理大臣も三人目になったが、民主政権の恐ろしい本質は野田政権になって更に明確になりつつある。
鳩山元総理はアメリカのアジアにおける軍事戦略や日本政府の17年に及ぶ地元沖縄との合意形成をまったく無視して、なんらの議論や対策も無しに普天間基地を「国外、少なくとも県外」と主張してアメリカや沖縄の信頼を完全に失った。菅前総理は、尖閣諸島のことで国家観や確かな見識もなく閣内、党内や国会の議論抜きで、領海侵犯した中国漁船の船長を釈放して主権を事実上放棄し、韓国やロシアに竹島や北方四島の違法な実効支配を強化させる結果を招いた。野田総理は、普天間の失敗によるアメリカへの負い目で、大統領中間選挙を控えたオバマ大統領の思惑にどんどん巻き込まれている。党内や閣内はバラバラで情報もなく議論も徹底せず、対応の具体案や予算などの裏付けも展望もなく、TPPの持つあらゆる懸念やリスクを明確にしないまま、交渉開始へ向けひたすら結論を急いでいる。
このような民主政権の癖や本質は、いつもまったく変わらない。パフォーマンスが先行して事あるごとに次々と日本の国益を失っている。野田政権の目論む復興財源と消費税の増税もまた然り。何よりも絶対に先行さすべき国家像を描く経済成長戦略の確立と実行、デフレ対策、円高対策、社会保障の全体像の具体化を欠いている。一日も早く解散して民意による政治の刷新を図るべきである。