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商法改正のポイント

改正前

1)使用人に譲渡するための自己株式取得(商法210条の2)

 譲渡対象者:使用人(従業員)のみ
 取得可能総額:配当可能利益の範囲内・発行済株式総数の3%以内
 譲渡までの期間:6ヶ月以内
 買付方法:市場買付のみ
 決議方法:定時株主総会の普通決議

2)利益消去目的の自己株式取得(商法212条の2)

 取得可能総額:配当可能利益の範囲内
 買付方法:市場買付・公開買付
 決議方法:定時株主総会の普通決議




改正後

1)「ストックオプション制度の導入」関連 ―「商法の一部を改正する法律」
 a)金庫株方式(自己株式方式)のストックオプション
 ◆「使用人に譲渡するための自己株式取得」規定(商法210条の2)を以下の通りに緩和
  ・譲渡対象者に取締役も含める
  ・取得上限を発行済株式総数の10%以内に引き上げる(配当可能利益の範囲内は現行通り)
  ・買付方法に公開買付も含める
 ◆「ストックオプション契約に基づき株式を譲渡するための自己株式取得」規定を以下の通り新設
  ・譲渡対象者、取得上限、買付方法は上記緩和と同じ
  ・譲渡先の取締役または使用人の氏名・譲渡すべき株式の種類・数・譲渡価額・オプション行使期間ならびに行使の条件については、定時株主総会の普通決議が必要
  ・オプションの行使期間は、株主総会決議から10年以内とする
  ・オプションは次の定時株主総会終結まで付与しなければならない
97年6月1日施行


 b)新株引受権方式のストックオプション
 ◆「定款に規定のある場合に限り、正当な理由があるときは、取締役または使用人に新株引受権を与えることができることとする規定」を以下の通り新設
  ・新株引受権を付与される取締役または使用人の氏名・行使により発行する株式の種類・数・発行価額・行使期間等につき、株主総会の特別決議が必要
  ・新株引受権の行使により発行される株式数は、発行済株式総数の10%以内とする
  ・新株引受権の行使期間は10年以内とする
  ・新株引受権は当該株主総会の特別決議から1年以内に付与しなければならない
  ・新株引受権は譲渡不能とする
  ・新株引受権が付与される場合、その新株引受権について登記が必要
  ・新株引受権の行使にあたっては、請求書を会社に提出し、かつ新株の発行価額の全額払込が必要
97年10月1日施行


2)「自社株消却の手続き簡素化」関連――「株式の消却の手続きに関する商法の特例に関する法律」
 ・公開会社は、定款に定めることにより、自社株式の利益消却を取締役会に授権することができる
 ・授権枠は発行済株式総数の10%以内。授権する株式数は定款に明記する
 ・取締役会では、取得する株式の種類・数・取得価額の総額を決議する

 ・消却財源は、当該事業年度の中間配当財源から実際に中間配当に使用した金額を控除した額の2分の1まで
 ・取得期限は、取締役会決議後最初に到来する決算期に関する定時株主総会まで
 ・取得方法は、市場買付と公開買付のみ
 ・現行の商法212条の2に基づく自社株式取得規定は現行どおり
97年6月1日施行