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保岡興治の横顔興治物語(文字編)興治物語(写真編)
在職25年表彰謝辞
2001年2月16日、保岡代議士は、衆議院から永年在職二十五年の議員として表彰されました。以下の文章は、その際の謝辞です。


激動の二十一世紀の幕がひらき、この度今世紀初の、本院永年在職議員として、院議をもって表彰を賜りましたことは、誠に光栄であり、感慨ひとしおであります。

二十五年にわたり、国政に参画できましたのも、ひとえに私を育んでいただいた、ふるさと奄美大島・鹿児島の皆様方の温かいご支援と、諸先輩、同僚議員各位のご指導・ご鞭撻の賜物であります。また、今日まで一番身近で支えてくれた、後援会、家族ならびに親戚、友人の励ましと協力や、事務所の諸君の、厳しい選挙の最前線で流した、汗と涙の積み重ねのおかげでもございます。本日、私が賜った栄誉は、これらの方々、共々にいただくものであり、重ねて、心より感謝申し上げる次第であります。

思えば、私の政治の第一歩は、ふるさと奄美の砂糖きび価格の大幅な引き上げの戦いでした。遠い南の島々から、船で上京した大勢の皆様と一緒に、早朝、時の総理大臣、田中角栄先生の目白の私邸に、大挙して押しかけたり、郷土の先輩二階堂進・官房長官や、山中貞則・沖縄開発庁長官に必死に陳情した昔を、今懐かしく思い出します。また、手作りで零細な経営に苦しんでいた、郷土の宝物大島紬や、川辺仏壇の振興のため、伝統工芸品産業振興法案を成立させました。これが、私の手がけた、最初の議員立法であります。このように、私もまた、多くの同僚議員と同じく、恵まれない人々や地域のために、政治の光をあてたい、喜びを共にしたいとの一心で、政治の道に入ったのであります。

私は昨年の七月、山崎拓君をはじめとする、皆様の温かいご推挙により、第二次森内閣の法務大臣に就任することができました。厳しかった選挙や、苦難を乗り越えての就任であっただけに、本当に嬉しく感謝の心を持って、職責を全うすべく日々努力いたしました。

さて、IT革命や、科学技術の目覚しい進展は、人類社会に計り知れない大きな影響を与えようとしています。この時代の急激な変化は、明治や戦後と同じように、国家・国民のあり方を定める憲法をはじめ、教育・経済その他あらゆる分野に渡り、洪水のように法の改変を求めています。今や、まさに、大立法時代というべき時を迎えています。また、国内を官僚が効率よく治めた時代から、舞台は世界に広がり、ルールと自己責任の基に、知恵と創意工夫を自由に競い合う時代になりました。国家の基本的インフラは、行政から司法へと大きく移りつつあります。法務大臣として、経済の基本法制や司法制度改革をはじめ、歴史的課題に取り組むことができましたことは誠に幸せであり、誇りとするところであります。

また、少年法が五十年ぶりに改正され、その審議に参画し、改めて少年非行事件は、世を映す鏡であることを痛感いたしました。今、政治・経済・社会のあらゆるところからまるで膿が吹き出るように、重大な不祥事や目を覆いたくなる事件が、これでもか、これでもかと、襲いかかってきます。しかし、歴史的大転換期には、古い社会から一気に問題が噴出し、新しい時代がそこから生まれるのであって、これは、必ず通らなければならない歴史の厳しい試練でございます。我々政治家は、これをしっかり受け止めて、国家社会の理想を明確に描き、日本の再生のために全力を尽くさなければなりません。

しかし、日本の過去の成功システムは、長年に渡り社会の様々な要因が重なり合い、極めて機能的に出来上がっており、その改革は、個々の問題ごとに答えを出す今までの手法では、対応ができなくなっています。時代が求める新しい日本の理想や目標を実現するためには、戦略性のある総合的な観点から骨太に絵を描き、決断し、マネージメントをして、行政が持つ限界を、克服することが必要不可欠であります。これこそが、時代の変化やスピードに対応できる真の政治の姿であります。

私は、このような観点から、「政治改革」、金融危機の際の「金融再生トータルプラン」、教育現場の知恵と創意工夫を活かす「日本版チャータースクール」、「定期借家制度の創設」や、「自社株消却の緩和」、「ストックオプションの一般化」の商法改正など、多くの議員立法を手がけて参りました。

今、二十世紀にはなかった、まったく新しいものを求める巨大なマグマが、日本中から溢れ出そうとしています。稀なる時代の大転換期に生かされた我々は、この激しいうねりを、肝に深く刻み込んで、おのおの政治生命をかけて、新しい政治を求めなければならないと思います。

明治維新の薩摩の伝統を今に生かし、二十一世紀のスタートラインに立ち、美しく、生き生きした国づくりと、ふるさと鹿児島の未来のため、国民各位並びに議場の皆様方と共に力を合わせ、邁進することをお誓い申し上げ、私の感謝のことばといたします。

ありがとうございました。